電熱線などの熱源を利用して、室内や体を暖かくしてくれる電熱ヒーター。実はさまざまな種類があり、その暖まり方や電気代が異なります。
では暖まり方やコストバランスに優れた電熱ヒーターはどれでしょうか?また電熱ヒーターを使用するときの注意点や解決策は?それぞれ解説します。ぜひ参考になさってくださいね。
電気を通すと熱を発する「電熱線」について知りたい方は、こちらの記事もご確認ください。 (⑧の記事を内部リンク)
電熱ヒーター・電気ヒーターの種類と価格、電気代を解説!
電熱ヒーターとは
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その種類は意外とたくさんあり、購入する際はどの種類にしようか迷ってしまうこともあるでしょう。
そこで代表的な電熱ヒーターの特徴と、平均的な本体価格、目安となる電気代を調査しました。そして全種類を比較したところ、次のような結果になりました。
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以下に詳細を記載していますので、ぜひ記事を読み進めてみてくださいね。
電熱ヒーターの種類1. シーズヒーター
シーズヒーターとは
電熱線であるニクロム線によって発熱するヒーターです。遠赤外線のふく射熱によって、周囲の空気を介さなくても人の体を暖めることができます。
特徴
電熱線を絶縁体や金属管で覆っているため、電熱線の劣化を防ぎ、比較的長く使用できるのが特徴です。また水分や衝撃にも比較的耐えられます。
シーズヒーターは人の体に直接暖かさが届くため、室内の空気を暖めるのには適していません。そのため足元や体の近くに置くなど、至近距離で利用するシーンに向いている製品です。
シーズヒーターの本体価格・電気代の目安は?
シーズヒーターは、速暖性を高めたカーボンヒーターを搭載したものや、節電機能や人感センサーなどの機能がついた製品など、バリエーション豊富です。その中でベーシックな2つの製品の本体価格(※)、1時間あたりの電気代(※)をご紹介します。
※本体価格は2022年1月時点のAmazon価格。税込金額にて記載。 ※1kWhあたりの電気代は27円として計算。以下同。
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シーズヒーターの本体価格は、10,000円〜30,000円程度と幅があります。電気代はどのW数でも比較的安価でした。
電熱ヒーターの種類2. グラファイトヒーター
グラファイトヒーターとは
黒鉛に電気を流して発熱するヒーターのことです。シーズヒーターと同様、空気を介さずに体をぽかぽかと暖めてくれます。
特徴
大きな特徴は速暖性。赤外線によって比較的早く体に熱を届けてくれます。すぐに暖まりたい方におすすめのヒーターです。
グラファイトヒーターの本体価格・電気代の目安は?
グラファイトヒーターは発する赤外線の量が多くてすぐに暖まりやすい分、お値段はやや高めです。主な2つの商品の本体価格と1時間あたりの電気代はこちらです。
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グラファイトヒーターの本体価格は、10,000円を切る安価なものから、30,000円近くかかるものまであります。製品によってはW数が大きいので、電気代も高くなりやすいです。
電熱ヒーターの種類3. カーボンヒーター
カーボンヒーターとは
炭素繊維に電流を通して発熱するヒーターです。グラファイトヒーターに使われる黒鉛も同じ炭素からできているので、性質がよく似ています。
特徴
唯一違いを挙げるなら、グラファイトヒーターの方が比較的早く暖まりやすいと言われている点でしょう。
カーボンヒーターの本体価格・電気代の目安は?
カーボンヒーターは熱の伝わる速度がやや落ちる分、本体価格を比較的抑えられるのが特徴。体を直接暖めますので、足元などスポット的に利用するのがおすすめです。主な2商品の本体価格と電気代の目安はこのようになっています。
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カーボンヒーターは足元専用の四角い形状の製品が多く、本体価格が5,000円〜20,000円程度と比較的安価でした。ただし電気代はグラファイトヒーターなどと大差はない印象です。
電熱ヒーターの種類4. ハロゲンヒーター
ハロゲンヒーターとは
ハロゲンランプによって発熱するヒーターです。
特徴
ハロゲンはかなり速暖性が高いので、スイッチをつけて数秒で体を暖められます。ハロゲンヒーターもその他のヒーターと同様、足元など体の近くにおいて使用されることが多いです。
ハロゲンヒーターの本体価格・電気代の目安は?
ハロゲンヒーターの本体価格や電気代はどれくらいかかるのでしょうか。こちらも主な2商品のデータを取り上げました。
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ハロゲンヒーターは本体価格が5,000円前後と圧倒的な安さが魅力。ただすぐに暖まる分、電気代は平均的な水準でした。最近はハロゲンヒーターの数が少なくなっており、選べる商品の幅が少ないのは残念なところです。
電熱ヒーターの種類5. セラミックヒーター
セラミックヒーターとは
特殊加工したセラミックに電流を通すことで発熱させるヒーターです。
特徴
ファンがついている「セラミックファンヒーター」が圧倒的に多く、暖かい空気を周囲に送り出します。部屋全体を暖めるというよりも、足元や洗面台など狭い空間を暖かくするのに適しています。
セラミックヒーターの本体価格・電気代の目安は?
セラミックヒーターにはファン機能はもちろん、加湿機能や人感センサーなどさまざまな機能がついているのが特徴です。主な2種類を選び、本体価格や電気代を調べてみましょう。
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セラミックヒーターは本体価格が安価なもので5,000円程度から、高機能なものは20,000円程度まで展開していました。電気代はW数の設定によっては高くなる結果になっています。
電熱ヒーターの種類6. ニクロム線電気ヒーター
ニクロム線電気ヒーターとは
シーズヒーターと同様、ニクロム線を発熱させて空気を暖めるヒーター。
特徴
ニクロム線は石英管という管に覆われていますが、やや劣化しやすいのが弱点です。
ヒーターの先駆け的存在で、一時期はどの家庭にもこのニクロム線電気ヒーターがありました。しかし電熱線を保護する金網部分が熱くなったり、ヒーターが転倒して家事に繋がる恐れがあったりすることから、最近はあまり見かけなくなっています。
ニクロム線電気ヒーターの本体価格・電気代の目安は?
近年数が減ってしまったニクロム線電気ヒーター。今回は1種類の本体価格と電気代の目安をお伝えします。
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ニクロム線電気ヒーターは、本体価格がハロゲンヒーター並みに安いのが特徴です。20秒ほど経つとじんわり暖かくなってくるので、速暖性はあまり高くないと言えます。
電熱ヒーターに共通する悩みと、その解決策とは?
さまざまな電熱ヒーターをご紹介しましたが、そのすべてに共通する悩みは、火災の可能性があること、そして使用頻度によっては電気代がかさむことです。
火災というとガスや火気をイメージするかもしれませんが、電化製品にも火災のリスクは存在します。特に電熱線を使用しているシーズヒーターやニクロム線電気ヒーターは、電熱線を覆う金属が熱くなりやすいので、思わぬやけどの元になることも。
またセラミックヒーターなど、急速に部屋を暖められるヒーターほど電気代が高くなりやすいのが欠点。また長時間の使用も電気代がかさむ理由になります。
新素材「CNTフィルムユニット」の特徴
電熱ヒーターにありがちな悩みを解決するのが、JERNANOが開発した「CNTフィルムユニット」です。
CNTとは
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CNTフィルムユニットは他にも珍しい特徴がたくさんあります。詳しくはこちらのページをご覧ください。 (内部リンク)
おすすめ記事:カーボンナノチューブフィルムとは
まとめ
電熱ヒーターや電気ヒーターはさまざまな種類があり、その発熱している素材や暖まり方、本体価格などに違いがあります。あなたの希望に合ったヒーターを活用して、寒い冬を乗り切ってくださいね。